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2002 年度 実績報告書

マラリア伝搬阻止粘膜ワクチンの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14770111
研究機関琉球大学

研究代表者

新川 武  琉球大学, 遺伝子実験センター, 助教授 (50305190)

キーワードマラリア / 伝搬阻止 / ワクチン / 粘膜 / アジュバント / 節足動物 / 抗体 / 全身系免疫
研究概要

酵母合成ネズミマラリア原虫(Plasmodium yoelii)伝搬阻止ワクチン抗原Pys25を強力な粘膜アジュバントであるコレラトキシン(CT)と混合し,PBSで希釈してマウスに3回(week 0,3,5)経鼻投与した.一回の投与にマウス1匹あたりワクチン抗原25μグラムとCT5μグラム投与した.その後血中の抗体価をELISA法により測定した.その結果,極めて高い抗原特異的血清IgGが誘導されていることが分かった.また,この抗体は,IgG1サブクラスのものでTh2型の免疫応答が有意に誘導されていることが分かった.
次に,組換えPys25タンパク質とCTで経鼻免疫したマウスにP.Yoelii 17XLを感染させ,その後媒介蚊(Anopheles stephensi)に吸血させた.吸血した蚊を1週間飼育し,中腸内の原虫(オーシスト)数を測定した結果,全ての蚊で原虫の発育が完全に阻害されていた.さらに,このマウスの血清を非免疫のP.Yoelii 17XL感染させたマウスに移入し,移入前と移入後に蚊に吸血させ,前回同様,中腸内のオーシスト数を測定した.結果,受動免疫の場合と同様,原虫の完全な発育阻害が確認された.以上の結果から,ワクチン抗原の粘膜面(今回の場合は鼻腔内)への投与により,全身系の有効な免疫応答(特に血清IgG抗体)が誘導できることが示唆された.また,CTとの混合投与のみでの免疫が可能であったことから,粘膜アジュバント(今回の場合はCT)の重要性が示された.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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