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2002 年度 実績報告書

CD40リガンドの過剰発現によるB細胞トレランス破綻機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14770137
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

饗場 祐一  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (00273516)

キーワード自己免疫疾患 / 自己抗体 / CD40 / トランスジェニックマウス
研究概要

ヒトSLE患者やSLEのモデルマウスBXSBでは、通常T細胞が発現するCD40リガンド(CD40L)がB細胞上に異所的に発現することが報告されている。我々はB細胞上にCD40Lを発現するトランスジェニック(Tg)マウスを作成し、B細胞上のCD40Lの発現がSLE発症の病因となることを明らかにした。CD40Lの異所的発現がどのような機構でトレランスを破綻させるかを明らかにするため、CD40L Tgマウスと抗DNA抗体遺伝子重鎖(56R) Tgマウスとを交配させ、56R CD40L double Tgマウスを作成した。56R CD40L double Tgマウスは生後4ヶ月頃から、血清中に自己抗体が検出されるようになり、CD40LのB細胞上の発現が56R Tgマウスのトレランスを破綻させることが明らかとなった。また、56Rと比較し56R CD40L double Tgマウスでは脾臓中のB細胞数が顕著に増加していた。56R CD40L double Tgマウス脾臓でどのようなB細胞が増加しているのかを明らかにするため、56R,及び56R CD40L Tgマウスの脾臓B細胞からhybridomaを樹立し、DNAに対する反応性、及び抗体遺伝子軽鎖のusageを調べた。56R,56R CD40L Tgから、樹立したhybridomaが産生する抗体のうち、それぞれ約10、90%が一本鎖DNAに反応性をもち、それらDNA反応性抗体の半数以上がVk38cを抗体軽鎖遺伝子として用いていた。従って、CD40LのB細胞上での発現は、末梢での自己反応性B細胞を増加させていることが示唆され、これがトレランス破綻の原因となっている可能性が考えられた。現在Vk38cを持った自己反応性B細胞がどのような機構で増加しているか、またこれらの細胞の増減がトレランス破綻の原因であるかについて解析している。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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