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2002 年度 実績報告書

アルデヒド脱水素酵素2欠損マウスにおけるアルコール投与後肝薬物代謝酵素活性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 14770155
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

松本 明子  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (10330979)

キーワード遺伝子多型 / ノックアウトマウス / アルコール / 肝障害 / 酸化ストレス / ALDH2 / CYP2E1 / サイトカイン
研究概要

エタノールの代謝に重要なALDH(アセトアルデヒド脱水素酵素)2遺伝子に多型が存在し、日本人では約半数がこの多型を保有することが知られている。この遺伝子多型がエタノール摂取によって変動する肝薬物代謝酵素に及ぼす影響を知るため、ALDH2遺伝子多型の動物モデルであるAldh2ノックアウトマウス(原種C57BL6、雄性、11週齢)と同性、同週齢のC57BL6マウス(野生型マウス)を用い、エタノールの急性投与実験を行った。
エタノールは約14時間の絶食の後、午前中に20%溶液を5g/Kg体重経口投与した。エタノール投与後の肝組織内Cyp(シトクロムP450)2elの変動を経時的に解析するため、0,3,6,12,24,48時間後に肝臓を摘出し、肝組織からRNA抽出を行った。SYBR GREENアッセイ法を用いたリアルタイムPCR法(ABI7000)によってmRNA発現量の解析を行った(n=4もしくは5)。内部標準として同サンプルのGapdhのmRNAを定量し、これらの比(Cyp2el/Gapdh)を用い、評価を行った。両群の比較にはMann-WhitneyのU検定を用いた。
Cyp2elのmRNA発現レベルは0時間では両群間で有意差なく、12時間後で有意差がみられた(ノックアウトマウス群<野生型マウス群、p<0.05)。また経時的変化を比較すると、ノックアウトマウス群では12時間後にmRNA量の有意な減少がみられた(p<0.05)のに対し、野生型マウスでは24時間後にmRNAレベルの上昇がみられた(p<0.05)。
これらにより肝組織内CYP2E1の飲酒後の発現レベルの変動が、ALDH2遺伝子多型によって異なることが示唆された。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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