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2002 年度 実績報告書

RH式血液型システムにおける不活性遺伝子の分子遺伝学的解析と臨床への応用

研究課題

研究課題/領域番号 14770202
研究機関鳥取大学

研究代表者

中川 真由美  鳥取大学, 医学部, 助手 (00243410)

キーワードRH式血液型システム / 不活性遺伝子 / ハイブリッド遺伝子 / long PCR
研究概要

本研究は日本人に見出された、RH式血液型システムにおける抗原を産生しない遺伝子(-D-)について、どのような機構で発現が起きないかを明らかにするためのものである。原因としては遺伝子の欠損、エクソン内の異常、ハイブリッド遺伝子形成、プロモーター領域の異常などが考えられ解析を行った。その結果、1.抗原決定に関わるエクソン1、2、および5と、多型性を示すイントロン2、8について遺伝子型を解析すると、それぞれの箇所において原因遺伝子の存在が確認され、抗原を発現しないのは大きな遺伝子欠損によるものではないことが明らかになった。2.エクソン内の異常については、すべてのエクソンについて多様な条件の下でPCR-SSCP分析を行い、塩基置換や部分欠失などの異常がないことを確認した。3.RHCE遺伝子が、遺伝子組み換えや、遺伝子変換により部分的にRHD遺伝子に置き換えられたハイブリッド遺伝子の形成によりCE抗原を発現しないことも考えられるため解析を行った。ハイブリッド遺伝子形成箇所は2の結果からエクソン内にあるとは考えにくく、イントロン内で組み換えを起こしている可能性が高いと思われる。組み換えが推定されるイントロンについて、RHD、RHCE遺伝子特異的なプライマーを設定し、long PCRを行う。forward-reverse primerの組み合わせをRHD-RHCEあるいはRHCE-RHD遺伝子特異的primerの組み合わせにしてlong PCRを行い、増幅されればそのイントロン内で組み換えが起きていると考えられる。現在はそのlong PCRの解析法を確立している段階である。今後は引き続きハイプリッド遺伝子形成について解析を行い、プロモーター領域の異常についても解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Mayumi Nakagawa: "The Human Complement Component C1R Gene : The Exon-intron Structure and the Molecular Basis of Allelic Diversity"Annals of Human Genetics. 67(印刷中). (2003)

  • [文献書誌] Isao Yuasa: "Molecular analysis of the human esterase D gene ESD^*Q0_<yonago> responsible for incompatibility in a Japanese paternity case"Foresic Science International. 126. 248-251 (2002)

  • [文献書誌] 湯浅 勲: "オロソムコイド遺伝子の分子進化:ガーナ人母子における遺伝子再構成"DNA多型. 10. 183-185 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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