ヒトC型慢性肝疾患肝発癌モデルであるHCVコア蛋白発現トランスジェニックマウスにおける、肝臓のミトコンドリア機能の解析を試みている。 ラットと比べて一匹のマウスから得られる肝臓の量は少なく、生理学的および生化学的解析は難航している。少量のサンプルでも確実に解析し得る手法を考案しなければならない。 ミトコンドリア電子伝達系に関しては転写レベルでの解析を行っている。電子伝達系には5つの複合体が存在し、これらを構成する蛋白はミトコンドリアDNAまたは核DNAにコードされる。これらの遺伝子のいくつかについては、realtime RT-PCR法を用いた定量系を作成した。非トランスジェニックマウスとの比較、および異なる月齢での検討を行い、興味深い結果が得られつつある。同腹の非トランスジェニックマウスとの数ペア、および異なる月齢の数ポイントで解析を行う必要がある。
|