§DCのHLA class I分子によるHCV関連抗原のクロスプレゼンテーションの解析 CHC症例のDCをMACS分離システムにより分離し、健常人DCを対照に、DCのアポトーシス細胞貪食細胞としての性状、機能を検討した。 DCのclass I分子を介した内在性抗原クロスプレゼンテーションには、未熟DCがCD14、レクチン、インテグリンαVβ5レセプター、SR-A、CD36、C1qR等のスカベンジャーレセプターを介しアポトーシス細胞を貪食する必要がある。 そこでCHCのDCの成熟度を反映する分子、貪食機能に関与する分子発現をモノクローナル抗体を用いたFACS解析により検討したところ、CHC症例のDCでは健常人に比し成熟度と関連する分子の発現が軽度増強しているが、貪食機能は有意な差がないことが明らかとなった。 また同一症例の生検肝組織より分離した肝細胞を放射線処理しアポトーシスを惹起後にアイソトープラベルしDCと混合培養し貪食能を評価したところ、DCはアポトーシス肝細胞を取り込むことが示された。現在、Inabaらが作製した抗原ペプチドと結合したMHC分子との複合体を認識する特異抗体を用い、貪食によりDCが新たな抗原をMHCにのせ提示するか解析中である。
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