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2003 年度 実績報告書

Rhoによる樹状細胞のサイトカイン産生の制御とGVHD治療への応用の基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 14770358
研究機関京都大学

研究代表者

小林 道弘  京都大学, 医学研究科, 助手 (10324526)

キーワードRho / 樹状細胞 / C3 exoenzyme
研究概要

ヒト樹状細胞の細胞骨格系の制御を介した、機能と形態の制御についてRho-GTPaseの機能を中心として解析を行った。ヒト末梢血単球をnegative selection法にて分離し、GM-CSF+IL-4により未熟DCを作成し、さらにLPSあるいはTNF-αにて成熟DCを誘導した。DCをRhoの特異的阻害剤であるExoenzyme C3で処理しておき、Rhoが不活性化された状態(DC/C3)で、LPS刺激による各種サイトカインの産生をELISA、細胞内サイトカイン染色法にて検討した。IL-1β、TNF-α、IL-10、IL-8はLPS刺激DCに比しLPS刺激DC/C3において減弱していた。IL-12(p70)、IL-12(p40)、IL-18は後者において増加していた。IL-β、TNF-α、IL-12(p70)、IL-10については細胞内サイトカイン染色にても確認しており、上記結果と一致していた。IL-β、TNF-α陽性細胞数はDC/C3において約30%減少しており、IL-12(p70)陽性細胞数は40%増加していた。IL-12(p70)、IL-12(p40)、TNF-αについてはROCK阻害剤であるY-27632を用いて検討を行ったが、変化は認められなかった。この結果からRho-ROCK系においてサイトカイン産生を制御する経路はRhoの下流で、かつROCKを通過しない経路であることが示唆された。
サイトカインのRT-PCR伝によるmRNA解析については以下の結果を得た。IL-12(p70)、IL-12(p40)、IL-18については、DCとDC/C3では、後者において約3倍の増加が認められ、Rho阻害によるDC/C3におけるとれらのサイトカインの産生亢進は転写レベルで起こっていることが示唆された。TNF-α、IL-1β、IL-10については、DC/C3において約1/2に減少していた。
以前の結果でも報告しているように、DC/C3はallo-MLRにてT細胞刺激能が著明に低下していたが、これは接着分子の機能異常のみならず、サイトカイン産生の調節も修飾した結果であることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小林 道弘: "Rhoによる樹状細胞の機能と形態の調節"臨床免疫. 38(5). 474-478 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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