研究概要 |
本年度の研究実施計画は以下の通りであり、1)Myc/Mad遺伝子含有レトロウイルスベクターの作製。 Myc/Mad遺伝子をレトロウイルスベクター(GFPを含む)のmulti cloning siteにトランスフェクションする。 2)Cell lineへの遺伝子導入 Epidermal keratinocyte cell line(A431,HaCaT),Trichillemmoma cell line(TL-1)に遺伝子を導入し、細胞増殖能の解析および形態変化の検討を行う。 3)臨床検体における遺伝子発現の検討。 健常人、円形脱毛症患者のそれぞれの毛包におけるMyc/Mad発現の検討。 それぞれ、現在までの進行状況を示す。 1)Mad遺伝子含有レトロウイルスベクター(GFPを含む)を構築した。 Myc遺伝子含有レトロウイルスベクター(GFPを含む)は現在構築中である。 2)Epidermal keratinocyte cell line(A431)cell lineへ遺伝子(GFP, GFP-Mad)を導入した。現在、細胞増殖能の解析および形態変化の検討を行っている。 3)健常人の成長期毛(anagen hair)におけるMyc/Mad発現の検討を行った。 Mycは細胞増殖の活発な部分(hair matrix)ばかりでなく、細胞の最終分化がみられる部分(inner root sheathの一部)にも発現がみられた。一方Madは外毛根鞘から毛球部にわたり全体に発現し、その局在性は認められなかった。(学会発表済:第6回日独皮膚科学会11.3,2002:奈良) 円形脱毛症患者の休止期毛におけるMyc/Mad発現の検討を今後行う予定である。 また投稿中であった、「High efficiency genetic modification of hair follicles and growing hair shafts」はPNASに掲載された。
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