研究概要 |
本年度の研究実施計画として以下の4項目を挙げた。 1)Myc遺伝子含有レトロウイルスベクターの作製 Packaging cell内での遺伝子の発現とVirus titerを確認。 2)Cell line<Epidermal keratinocyte cell line(A431,HaCaT),Trichillemmoma cell line(TL-1)>への遺伝子導入 遺伝子導入後MTT assayによる細胞増殖能の解析および形態変化を検討。 3)臨床検体およびマウス皮膚における遺伝子発現の検討 円形脱毛症患者の毛包、あるいは毛周期を同調させたマウスの休止期、移行期、成長期の各時期の毛包における抗Mycおよび抗Mad抗体による免疫組織化学的検討。 4)毛髪由来細胞(dermal papilla cell, outer rootsheath cell, keratinocyte, melanocyte等)への遺伝子導入 遺伝子導入後MTT assayによる細胞増殖能の解析および形態変化の検討。 それぞれに対し、現在までの進行状況を示す。 1)Myc遺伝子含有レトロウイルスベクター(GFPを含む)は現在構築中である。 2)Epidermal keratinocyte cell line(A431) cell lineへ遺伝子(GFP,GFP-Mad)を導入した。現在、細胞増殖能の解析および形態変化の検討を行っている。 3)毛周期を同調させたマウスにおいて、休止期、移行期、成長期の各時期の毛周期におけるMycの発現を検討した。Mycは主に移行期の内毛根鞘に発現し、Mycは毛包において細胞増殖のみならずapoptosisにも関与している可能性がある。(学会発表予定:4^<th> Intercontinental Meeting of Hair Research Societies 6.17-19,2004:Berlin) 4)各種毛包由来細胞の培養条件を検討中である。
|