• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2002 年度 実績報告書

ヒト表皮角化細胞における腹裏打ち蛋白質の細胞接着への関与

研究課題

研究課題/領域番号 14770429
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

高田 憲子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40277116)

キーワードヒト表皮角化細胞 / 膜裏打ち蛋白質 / フォドリン / 細胞接着
研究概要

細胞膜は、種々の蛋白質からなる膜骨格によって細胞内側から裏打ちされている。我々は、ヒト表皮角化細胞の細胞接着における膜裏打ち蛋白質の役割を検討した。
1)培養ヒト表皮角化細胞を、それぞれ培地のCa^<2+>濃度が0.07mMの状態と1.85mMの状態(細胞は培地中のカルシウム濃度が高値になると接着する→Caスイッチ)で裏打ち蛋白であるフォドリン・4.1蛋白に対する抗体で蛍光染色を行った。同時にローダミン・ファロイジン、ビンキュリンにて二重染色を行い、共焦点レーザー顕微鏡にて観察し、細胞接着が起こったことを確認した。フォドリン・4.1蛋白質の局在を同様に共焦点レーザー顕微鏡にて観察したところ、Caスイッチの前後で両蛋白は核周囲から細胞膜付近へ移動した。
2)培養細胞内にelectroporation法を用いて抗フォドリン抗体を導入した。次に免疫沈降法を用いて、抗体が細胞内に導入されたことを確認した(SDS-PAGE法にて解析を行った)。抗体が導入された細胞でCaスイッチを行い、フォドリン・4.1蛋白に対する抗体で蛍光染色を施した。同時にローダミン・ファロイジン、ビンキュリンにて二重染色を行い、細胞接着の有無を観察した。共焦点レーザー顕微鏡にて観察したところ、抗フォドリン抗体が導入された細胞では、Caスイッチを行っても細胞接着は起こらず、フォドリンの細胞膜付近への移動はみられなかった。以上より、裏打ち蛋白であるフォドリンは細胞接着に重要な役割を果たしていると考えられた。
今後4.1蛋白に関しても同様の検討を行い、さらに角化異常症、炎症性角化症の患者皮膚の凍結切片を用いた膜裏打ち蛋白質の細胞接着における役割の検討も行う予定である。

URL: 

公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi