研究概要 |
【平成14年度】 1)至像法の開発及び信号強度と血中酸素濃度の比較. 正常非喫煙被検者及び慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において100%酸素吸入を用いた核磁気共鳴画像法(Oxygen-enhanced MRI)を撮像し,Oxygen-enhanced MRIの信号強度変化と100%酸素投与後の血中酸素濃度変化を測定し,至適撮像法の確立を行った.従来の世界的に用いられている手法では画質が悪く,信号強度変化が微弱であるため,それらの問題点を改善するために新たなk-空間充填法を開発した.また,本法により正常非喫煙被検者及びCOPD患者において信号強度変化と血中酸素濃度を測定し,両者の間での相関関係を求めた. 2)信号強度変化と生理的肺機能の検討. また,正常非喫煙被検者及びCOPD患者における生理学的肺機能検査データーを比較検討し,Oxygen-enhanced MR係数と肺機能検査を対比し,酸素造影能(Oxygen-enhanced MR係数)と1秒率及び拡散能の関係を明らかにした. 3)画像解析ソフトの開発. Oxygen-enhanced MRIの画像から各画素のOxygen-enhanced MR係数を計算し,局所酸素濃度及び生理学情報に変換するソフトを現在開発中である. これらの研究成果の一部は、日本医学放射線学会、日本磁気共鳴医学会、国際磁気共鳴医学会において研究成果を発表した. 【平成15年以降】 前年度の検討により確立した画像解析の更なる臨床応用とソフトの改良を加え。精度の向上を図る.なお,これらの研究成果は、日本医学放射線学会、日本磁気共鳴医学会、国際磁気共鳴医学会,北米放射線学会などで発表予定である.
|