研究課題
頭部における定位放射線照射を行う際には、頭部にLeksell Flameを固定し、その固定具に付いている点などを基準としで位置合わせを行っている。しかし、現在行われている分割照射では、頭部の外側に基準点があるため、治療のたびにLeksell Flameを着脱しなければならず、再現性などの点で問題がある。そこで、治療成績を向上させるために、頭蓋内における基準点を決定し、その精度を検討することを目的とした。6MVX線でCRを用いて頭部ファントムのリニアックグラフィーを撮影した。小照射野(病巣部)の中心をマークし、頭蓋内の各基準点までの距離を測定した。正面像および側面像においては数mm程度の誤差が生じた。位置合わせの際に、頭蓋内に基準点を置き、CRライナックグラフィーによる確認は、病巣部や正常組織が明瞭に描出し、精度向上が期待されるため有用なことであった。定位放射線照射にて使用される細い線束のX線について、線量評価精度の高い測定を行うために、数種類の検出器について感度校正を行い高エネルギー微小線束での吸収線量測定を実施した。小型電離箱は水吸収線量校正定数およびコバルト校正定数が得られていないため、リファレンス線量計との相互比較により感度校正を行った。これを用いて微小線束での校正点吸収線量を測定した。その結果、リファレンス線量計を用いた新旧標準測定法では2%以下の誤差が現れた。これは水ファントムおよびMixDPファントムの温度補正に原因があると考えられた。小型電離箱でのイオン再結合補正および極性効果の補正係数はそれぞれ1・0とした。これらを用いた吸収線量測定においても2%以下の誤差が現れた。これは有効電離容積が小さいことによる安定性に問題があると思われた。定位放射線照射に用いられる微小線束の線量測定において、小型電離箱を用いる場合には感度校正を正確に行う必要があり、線量測定の再現性と安定性が重要であった。また、数種類の検出器を用いて線量評価を行う必要性を示した。
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