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2004 年度 実績報告書

多発性骨髄腫における血管新生増殖因子を標的とした新しい治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14770537
研究機関杏林大学

研究代表者

佐藤 範英  杏林大学, 医学部, 助手 (70327659)

キーワード多発性骨髄腫 / 腫瘍血管新生 / ウイルスベクター / NOD / SCID / 血管新生増殖因子
研究概要

日本人より樹立された多発性骨髄腫細胞株(KMS細胞)が、SCIDマウスに容易に造腫瘍性を示すことを確認し、病理組織学的にも血管成分に富んだ形質細胞腫であることを確認した。これにより感敏な我々独自の骨髄腫モデルを作製することに成功した。細胞株の血管新生増殖因子産生について、発現検索を行ったところ、その多くに、血管新生を促進するFGF, VEGF, HGFおよびその受容体が高頻席に発現していることが判明した。このことは、血管新生増殖因子およびその受容体を介したautocrine, paracrineメカニズムが、骨髄腫細胞の増殖に重要な役割を担っている可能性を示唆している。NK4分子は、HGFインヒビターとしてて開発され、ウイルスベクターを用いて、遺伝子導入が可能である。そこでHGF産生KMS細胞の担癌scidマウスに、NK4遺伝子をアデノウィルスベクターを用いて、invio遺伝子導入した。経時的に腫瘍増殖速度を観察したところ、コントロール群に比べて有意な腫瘍増殖抑制効果が認められた。さらに、デキサメサゾンを併用することによつて、NK4の抗骨髄腫作用は増強する。in vitroにおいても、NK4蛋白質はKMS細胞の増殖を抑制することを確認した。現在、NK4投与を受けたマウスの病理学的検討を進め、vitroでMapk signalとSTATジグナルへの影響を検討している。
FGF-2は、骨髄腫の臨床的活動性を反映する重要な血管新生増殖因子であるが、そのricombinant,可溶性受容体をアデノウィルスを用いて担癌マウスにin vivoで投与したところ、腫瘍増殖が抑制されることを確認した。これは、FGF-2のautocrine、paracrineの阻害により、増殖が抑制されることを示唆している。現在、vitroでの骨髄腫細胞株への影響について、検討を行っている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Thalidomide Induced Severe Neutropenia during Treatment of Multiple Myeloma.2004

    • 著者名/発表者名
      Yutaka Hattori, Norihide Sato et al.
    • 雑誌名

      Int.J.Hematol. 79(3)

      ページ: 283-288

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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