研究概要 |
1、対象症例と白血病細胞の精製 対象は白血病特異的マーカーCD15+CD117+芽球または、CD34+CD56+芽球が初診時に陽性であった成人急性骨髄性白血病患者25例である。二重陽性細胞をCell sorterを用いて分離し、得られた残存病変に対し、以下の検討を行った。 2、免疫細胞化学 サイトスピン標本を作成し、抗PGP抗体、抗LRP抗体、抗Bcl-2抗体、抗c-myc抗体を用いこれらの蛋白発現を検討した。PGP、LRP、BCL-2、c-myc発現率は各々、0.00〜25.32%、0.00〜15.50%、0.00〜3.20%、0.05〜2.00%であった。 3、FISH マーカー染色体が得られた5例で上記2でFISH法によってclonalityを検討した。5例中2例で残存病変のclonalityが確認された。 4、mRNA解析 RT-PCR法で、MDR1mRNA,LRP mRNA,WT-1mRNAの半定量を行った。検出率はMDR1、LRP、WT-1各々2/6、2/6、418であった。 4、Apoptosis解析 Fas発現率は、0.00〜0.10%であった。また、抗Fas抗体によるApoptosis誘導を行い、6例中1例でapoptosis誘導が認められた。 5、再発との関連 微少残存病変の特性と再発に関して統計学的検討を行った。解析可能な22例中5例で再発を認め、再発と有意な関連を示したのはMRDのclonatity、BCL-2の低発現であった。
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