血管内皮前駆細胞in situ増幅及び遺伝子銃による虚血域homing療法の確立

2002 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 14770677
• 研究機関: 岐阜大学
• 研究代表者: 梅田 幸生 岐阜大学, 医学部, 助手 (30334923)
• キーワード: 血管内皮前駆細胞 / 遺伝子銃 / 虚血領域選択的

研究概要

本研究の目的は血管内皮前駆細胞のin situでの効率的増幅および虚血領域への選択的homingである。本年度は虚血領域への血管内皮前駆細胞の選択的homingを誘導するための基礎的データの収集のため以下の如く研究を行った。
1.ラット下肢虚血モデルの作製
Sprague-Dawleyラットを用いて片側大腿動脈結紮による下肢虚血モデルを作製した。
2.G-CSFによるin situ血管内皮前駆細胞増幅
ラット下肢虚血モデル作成後G-CSFを連日投与した。
3.大動脈遮断によるischemic conditioning
G-CSF投与したラット下肢虚血モデルに対しG-CSF投与終了後に開腹下に大動脈遮断を行った。
4.ラット下肢虚血モデル大腿・下腿筋組織中の新生血管の評価
ischemic conditioning後14日目にsacrificeし、虚血側及び健常側の大腿内転筋および腓腹筋を摘出した。この組織をHE染色、PCNA染色、Factor VIII染色を行い、現在各組織内の新生血管を評価しており、今後はこの結果からischemic conditioningの至適条件を設定し、遺伝子銃によるVEGF遺伝子導入量を検討していく予定である。

研究成果

• [文献書誌] Y.Umeda, H.Iwata, S.Yoshikawa, Y.Matsuno, T.Marui, T.Nitta, Y.Idia, H.Takagi, Y.Mori, J.Miyazaki, A.Kosugi, H.Hirose: "Gene Gun-Mediated CTLA4Ig-Gene Transfer for Modification of Allogeneic Cardiac Grafts"Transplantation Proceedings. 34. 2622-2623 (2002)
• [文献書誌] Y.Matsuno, H.Iwata, S.Yoshikawa, Y.Umeda, Y.Iida, H.Takagi, Y.Mori, J.Miyazaki, A.Kosugi, H.Hirose: "Suppression of Graft Coronary Arteriosclerosis by Gene Gun-Mediated CTLA4-Ig Gene Transfer"Transplantation Proceedings. 34. 2619-2621 (2002)