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2002 年度 実績報告書

遺伝子治療による心臓再生の臨床応用を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 14770690
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

長堀 隆一  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50271309)

キーワード血管新生 / 遺伝子治療 / 虚血心筋 / 心臓再生 / Ameroid
研究概要

心臓は、個体の臓器代謝や機能の保持にかかせない循環機能を司り、生命維持の中枢と位置づけられている。また、個体発生においてはいち早く分化を果たし、他臓器の分化形成をおしすすめる役割を担っている。しかし、この特異的に分化した機能を有する心臓には、再生能がない。現在での重度障害心筋の機能代償の治療法は、移植のみであるといえるが、移植医療の現状は、ドナー不足、医療費などの問題が山積している。我々は、重度障害心筋の機能代償の再生医療を新時代の治療法として、遺伝子導入の手法を用い、血管新生を促進させることによる「心臓再生」を実現させることを考える。低酸素応答系に関与したHIF-1α遺伝子を虚血肢に導入した血管新生効果が、Vincent KA, Isner JMらにより報告され、欧米においては、すでに人の虚血肢・虚血心に対する治験もはじめられている。日本での臨床応用に向けて、確実に効果が期待できるような方法の確立が急務である。本研究は、HIF-1α導入により血管新生を誘導し、遺伝子注入の局在性と血管新生効果との関連を解明することを目的とする。
まず、本年度はブタでの虚血心筋モデルの作製と、遺伝子導入による血管新生の確認実験を施行した。左回旋枝にAmeroid constrictorを装着し虚血心を作製した。
当初、Ameroidのサイズミスマッチがあったため、虚血モデルの作製が困難であったが、数多くの試行錯誤の結果、25kg〜30kgのミニブタに対して、1.9のサイズがモデル作製に適切であるという結果を得た。
HIF-1α遺伝子を直接心筋に注入し、血管新生が生じることを確認できた。
また、遺伝子導入後の心機能の著名な改善を期待していたが、はっきりとした心機能改善効果はまだ結果として得られていない。次年度に向けては、Nを増やし、特に狭窄部位の前後でのbridge collateralの増勢機構に関して検討を行っていく予定である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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