ドレーンバックそのものに、希釈した液体石鹸を注入し、泡の移動量を測定することで、漏れた空気量を測定(目測)することが可能であった。 しかし、本法ルーチンに施行するには2つの点で問題があった。(1)シャボン玉が消えずに吸引器の中に入る可能性があること(2)比較的小さな泡が出来ることもあり、移動量の測定・記録が通常の方法では困難なこと。(1)については、回路途中に10V程度の電圧で到達したシャボン玉に通電することで消去することは可能であった。この測定原理が一般化すれば、市販のドレーン吸引装置の回路の一部に上記電圧の通電回路を加えることは容易と思われる。(2)については、様々な方法を検討したが、現在、小さなパソコンにIEEEカメラをつけ、それをLinuxで動かす方法で試作プログラムを製作中である。幸い、インターネットを通じ、比較的に容易にliveの画像にfilterをかけ少し前の画像と比較するアプリケーションが用意されており(MALIB)これを用いることで可能であると考えている。上記より、ドレーンからの空気漏れの測定・記録が従来の少量の空気流量測定においてわずらわしかった、特別の回路や0levelの補正などの作業なしに可能であると考えている。このことにより、胸膜の反応などの研究の基礎的なデータをルーチンに得ることが可能になる。
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