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2002 年度 実績報告書

Geldanamycinによる悪性グリオーマ増殖抑制に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 14770706
研究機関金沢大学

研究代表者

野村 素弘  金沢大学, 医学部附属病院, 助手 (70293363)

キーワード脳腫瘍 / glioblastoma / geldanamycin / proliferation / migration / focal adhesion kinase
研究概要

目的:Geldanamycin (GA)は、benzoquinone ansamycinの一種の抗生物質であり、種々の腫瘍の増殖を抑制する。我々はグリオーマ細胞の増殖および遊走に対するGAの影響についてin vitroで検討を行った。
方法:マウスグリオーマGL261に対し、GAを種々の濃度と時間で作用させ、増殖、生存率および遊走距離を検討した。細胞の遊走には、細胞に回転を加え培養することにより作成した細胞集塊を用い、集塊から遊走した細胞の距離を測定し比較した。同時にDNAを抽出し細胞周期の解析を行い、細胞の増殖や遊走に関与するとされるfocal adhesion kinase (FAK)の発現とリン酸化も検討した。
結果:1.cytotoxicity;24-72時間の作用では、GAは10nMで細胞の増殖を抑制し、50nMで殺細胞効果を示した。2.cytostasis;1-4時間の作用では、GAは50nMで細胞の増殖を抑制したが、生存率には影響をおよぼさなかった。3.25nMのGAは14時間で細胞にG2/M arrestを誘導した。4.5nMのGAは、細胞の遊走を抑制した。5.上記のGAの濃度は、FAKの発現とリン酸化を抑制する濃度く100nM)よりいずれも低濃度であった。
結論:GAは、in vitroでマウスグリオーマに対して、増殖および遊走抑制効果を示し、GAはグリオーマの治療に有効である可能性が示唆された。今後、in vivoでの検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nomura M, Tachibana O, et al.: "MRI evaluation of the diaphragmal opening : on MRI parallel to the transsphenoidal surgical approach"J.Clin.Neurosci. 9. 175-177 (2002)

  • [文献書誌] Wang A, Nomura M, et al.: "Inhibition of protein Kinase Cα prevents endothelial cell migration and vascular tube formation ・・・・・"Circ Res. 90. 609-616 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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