○移植骨の生着(骨形成能)を病理組織学的に観察 日本白色兎を20ワ使用し、まず2ワから腸骨を十分に採取し、半分を凍結乾燥骨処理後EOG滅菌を、残りの半分は低温プラズマ滅菌を行った。その他18ワの兎の左右の腸骨にそれぞれEOG滅菌したものと低温プラズマ滅菌したものを移植した。4週、8週、12週でそれぞれ6ワづつ腹大動脈からindia inkを注入しながら屠殺し、左右の移植部を母床骨と一塊に採取後、軟性撮影後を行った。1つのブロックに対して3つの標本を作製し、それぞれH.E.染色、脱灰後にグリセリン染色した。血管新生、骨新生などの病理組織所見を観察した。早期の血管新生及び骨新生は低音プラズマ滅菌の方が速やかである傾向を示したが有意差まで認めなかった。 ○移植骨の組織毒性の病理組織学的観察 EOGと低温プラズマ滅菌した同種骨をマウスの広背筋または大殿筋筋膜下に埋没させ、1週、2週、3週で各3匹ずつ摘出し標本を作製する。H.E.染色の他、B cellやT cell染色などの免疫染色も追加し、組織学的特性を観察した。上記の炎症細胞の浸潤、集束はEOG滅菌の方に明らかに多かった。 ○80℃加熱処理骨及び凍結乾燥骨の力学的検討 80℃加熱処理骨とEOG滅菌凍結乾燥骨の骨強度を曲げ試験、圧縮試験などで測定した。これらは通常の冷凍保存骨の約半分の強度であり、80℃加熱処理骨に対して凍結乾燥骨より少し強度が減弱していた。
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