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2002 年度 実績報告書

末梢神経損傷後の神経栄養因子の発現および脱神経筋の機能回復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14770738
研究機関鹿児島大学

研究代表者

榊間 春利  鹿児島大学, 医学部, 助手 (10325780)

キーワード神経栄養因子 / ミッドカイン / 末梢神経損傷 / 外傷性脊髄損傷 / 機能回復 / リハビリテーション / 免疫組織化学 / 組織化学
研究概要

本年度の研究業績
1.免疫組織化学法による末梢神経損傷後の経時的な神経栄養因子ミッドカイン(MK)の発現の判明
1)ラットの坐骨神経をヒラメ筋進入部より約20mmの部位で凍結損傷し、一過性の末梢神経モデル動物を作成した。今回、神経を凍結する方法を選択したのは、挫滅や切断などの方法に比べ神経の損傷程度が同一であり、再生時期を一定にできるため採用した。鹿児島大学が保有するMK抗体による免疫組織化学法により坐骨神経の支配領域である腰髄と坐骨神経を分析した結果、腰髄の運動ニューロンにMKの発現が観察された。また、軸索にも陽性反応がみられた。これにより末梢神経障害後において、神経栄養因子MKが何らかの働きをしていることが判明した。
2)さらに、ウエスタンブロッティング法により免疫組織化学法による発現物質がMKタンパクであることが確認された。
2.組織化学的手法を用いた末梢神経損傷後の脱神経筋の回復抑制の判明
1)上記モデルを使用して、伸張刺激が脱神経筋であるヒラメ筋の筋萎縮を抑制し、筋線維タイプ構成に影響を及ぼすことが判明した。しかし、伸張刺激は末梢神経再生を促進するには至らなかった。
3.免疫組織化学法による外傷性脊髄損傷後の経時的な神経栄養因子MKの発現の判明
1)120gの重鎮を2分間ラット脊髄にのせ外傷性脊髄損傷モデル動物を作成した。このモデルは人の脊髄損傷過程に類似していると言われている。免疫組織化学的手法を用い損傷脊髄を分析来た結果、損傷1日後に灰白質に劇的なMKの発現が観察され、発現は徐々に減少し、14日後にはほとんど見られなくなった。さらにMKとアストロサイトのマーカーであるGFAPとの2重染色によりアストロサイトがMKを産生していることが判明した。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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