研究課題/領域番号 |
14770760
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
川内 泰子 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (00323717)
|
研究分担者 |
戸田 一雄 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80134708)
粂井 康宏 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (30161714)
槇田 浩史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20199657)
|
キーワード | Stress induced analgesia / 鎮痛 / 重力ストレス |
研究概要 |
Stress induced analgesiaという概念で、様々なストレス環境下で、動物に鎮痛効果がみられることが報告されている。しかし重力ストレスでの鎮痛効果の研究は少なく、人においては報告がない。本研究ではラットにおいて、重力ストレスが痛みにどう影響するかを調べる。 痛みの評価としてvon Freyタイプの器具でwithdrawal reflexが起こる閾値を測定した。鼻、両前肢、両後肢、背、腰、尾の8箇所の閾値を3回ずつ測定し、平均値を算出した。重力ストレスを加える直前に、ベースラインとしての閾値を測定した。 2.0G相当の重力ストレスとして、16匹のラットを、遠心機を用いて116rpmで10分間回転した。コントロールグループの5匹のラットは、回転させずに遠心機に10分間拘束した。遠心機からラットを出して直ぐに閾値を測定し始め、10分ごとに1時間後まで同様に測定した。 重力ストレス負荷前のベースラインの閾値は、鼻で有意に低く、両前肢では低い傾向にあった。 重力ストレス刺激直後より、全部位で有意に閾値は上昇し、1時間後までその鎮痛効果は持続した。最も顕著な鼻では、閾値はベースラインの3倍以上に上昇した。ベースラインで鼻と両前肢が敏感であり、鎮痛効果は鼻で最も大きく、両前肢で下半身(両後肢、腰、尾)よりも大きい傾向にあった。 ラットにおいて、重力ストレス刺激には鎮痛効果がある。
|