研究概要 |
再発性尿路結石患者のうち低クエン酸尿症を示す患者でクエン酸トランスポーター,NaDC-1の遺伝子配列を検討したところEXON 12にアミノ酸異常を生じるmutationを見いだした。この遺伝子多型が再発性尿路結石患者においてどのように分布しているかを尿中クエン酸排泄量、家族歴、再発回数、結石径などの項目にわけて検討してみた。東京大学附属病院泌尿器科に通院している再発性尿路結石患者48人から血液を採取しgenomic DNAを抽出し多型を検討した。Wt/Wt:14人、Wt/Mt:18人、Mt/Mt:16人の分布が得られ、Mt typeに尿中クエン酸排泄量が低い傾向がみられたものの有為な差はみられなかった。また家族歴、再発回数、結石径などの点おいても3群に有為な差はみられなかった。現在対象症例を増やして検討中である。 Mutationを有するhNaDC-1,cDNAをmutagenesis kitを用い作成した。これはアフリカツメガエルにおいて強く発現するベクター組み込まれているため、これをアフリカツメガエルの卵に発現させ、Wild typeとの活性の違いを検討するつもりである。
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