<エレクトロポレーションの最適刺激条件の検討> 正常なラット膀胱における最適刺激条件を決定した後、これを参考にしてラット膀胱がんモデルの膀胱に対する最適刺激条件を検討することにした。最適刺激条件を求めるためルシフェラーゼ遺伝子を膀胱に導入しルシフェラーゼアッセイを行った。正常膀胱での最適電気刺激条件は電圧;30-50V、パルス長;50msec/pulse、パルス頻度;1Hz、パルス数;8pulseとなり、この条件下での遺伝子発現強度はsham群と比較して数100倍とをなった。 <導入遺伝子の局在についての検討> 導入した遺伝子が遺伝子注入部位に発現しているかどうかを確認するためGFP遺伝子を導入した。導入したGFP遺伝子は遺伝子注入部位に一致して発現していた。 <HS-tK遺伝子導入の検討> pCA HSV-tKプラスミドをラット膀胱癌モデルの膀胱組織に導入する。組換えDNA実験指針の法制化により、pCA HSV-tKの入手にあたり、当院の組換えDNA実験安全委員会に申請が必要となった。近日中に承諾されると考えられる。
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