研究概要 |
患者よりヘパリン加採血管で約50-400mlの採血を行い、フィコール比重遠心法で末梢血単核球を分離した。磁気細胞分離システム(Blood Dendritic cell Isolation Kit ; Miltenyi Biotech GmbH)を使用し、negative selectionで樹状細胞分画を分離。10%患者血清添加RPM1培地で2時間CO2インキュベーター培養後、plate非付着細胞は取り除き付着細胞を樹状細胞前駆細胞としIL-4(1000U/ML ; Cell Genix),GM-CSF(1000U/ml ; Leukomax ; Novartis)を添加し5日間培養し、未成熟樹状細胞を精製した。 患者の癌細胞を手術の際に無菌下に摘出しておき、放射線200Gy照射後、TNF-α(50ng/ml ; R&D System)を添加し未熟樹状細胞と混合培養する事で抗原提示能を獲得した、成熟樹状細胞を精製した。 精製した樹状細胞をフローサイトメトリー(FACS calibur ; Becton Dickinson)で解析し、未熟樹状細砲ではCD14の陰性化、CD80,86の陽性化を確認。また成熟樹状細胞では、CD83の陽性化およびCTL(Cytotoxic T Lymphocyte)活性を測定するため、Intracellular stainingをおこなった所、IFN-γの産生も確認できた。 樹上細胞の精製法は確立でき、杏林大学医学部倫理委員会の承認も得られたため、今後投与経路、投与法、投与間隔、のスケジュールを立て、臨床で使用して行く予定である。
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