研究概要 |
1.Hormone-sensitive lipase欠損精子の受精、発生能に関する検討 研究実施計画に基づき、野生型マウスおよびHormone-sensitive lipase欠損マウスの精子をICSI(卵細胞質内精子注入)の手技を用いて野生型雌マウス卵子に注入し、受精およびその後の胚発育に関して検討を行った。その結果、Hormone-sensitive lipase欠損精子であっても正常に受精し、in vitroで胚盤胞までの発育を観察した。ここまでの結果について、第54回日本産婦人科学会およびASRM 58^<th> annual meetingにおいて学会発表を行った。さらにこの受精卵を偽妊娠マウス子宮に胚移植することにより、Hormone-sensitive lipaseヘテロ欠損マウスの出生を確認した。この結果については現在投稿準備中である。 2.精子形成過程におけるHormone-sensitive lipase関連遺伝子の検索 野生型マウス精巣およびHormone-sensitive lipase欠損マウス精巣からmRNAを抽出し、cDNA subtraction methodを用いて、野生型マウス精巣により発現が多く認められるcDNA,およびその逆のパターンを示すcDNAをスクリーニングした。これらの配列をsequencerを用いて解析し、homology検索にて既知の遺伝子、約25種類ずつをつきとめた。現在、これらの発現差に関して詳細に解析中である。
|