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2002 年度 実績報告書

遺伝子組み替えによる加齢性難聴モデルマウスの形態学的および電気生理学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 14770888
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

戸叶 尚史  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (70334422)

研究分担者 喜多村 健  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (90010470)
キーワードマウス / C57BL / 6J / ABR / 遺伝子 / PCR法 / マイクロサテライト / 加齢性難聴 / 難聴修飾遺伝子
研究概要

汎用実験マウスC57BL/6J(B6)は加齢とともに難聴が進行することが知られ、その原因遺伝子座(age-related hearing loss : ahl)は第10番染色体にマップされている。我々はB6にMSMの戻し交配を繰り返した結果、10番染色体全体がB6/MSMで、その他の染色体がB6の染色体に置き換わっている個体(ヘテロソミック)をN8世代で得た。そして、このマウスを多重交配することにより得られたコンジェニックマウス[(B6xB6-10.MSM @Rin)F_1 x B6]N_2のABRを計測し、ahl遺伝子座近傍の遺伝子のマッピングを行った。なお、マイクロサテライトのダイビングはPCR法により行った。
加齢性難聴マウスB6は10ヶ月付近を境に急激な難聴を呈し、形態学的にはラセン神経節細胞の減少および有毛細胞の障害が認められた。しかしながらコンジェニックマウス[(B6xB6-10.MSM @Rin)F_1 x B6]N_2は様々な聴力を呈した。すなわち、これらマウスの第10番染色体Ahl近傍の遺伝子は、Mit15からMit112の領域にB6/B6が存在した場合には高度の難聴を認め、その他のマウスには難聴を認めなかった。また、Mit15からMit112の領域にB6/B6が存在し、Mit4からMit156の領域にB6/MSMが存在した一個体の聴覚域値は60dBpeSPLであった。以上の結果からahl遺伝子は第10番染色体のMit15からMit112の領域に存在すると考えられ、さらに、その近傍に存在するMit4からMit156の領域には、難聴を制御する修飾遺伝子(Modifier gene)の存在が示唆された。なお、これらの結果については第12回日本耳科学会総会(戸叶、他:加齢性難聴マウス(C57BL/6J)における聴覚とその難聴修飾遺伝子について)において報告した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kikkawa Y., Shitara H., Wakana S., Kohara Y., Takada T., Okamoto M., Taya C., Kamiya K., Yoshikawa Y., Tokano H., Kitamura K., Shimizu K., Wakabayashi Y., Shiroishi T., Kominami R., Yonekawa H.: "Mutations in a new scaffold protein Sans cause deafness in Jackson shaker mice"Human Molecular Genetics. 12. 453-461 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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