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2003 年度 実績報告書

鼻茸に対するアポトーシス誘導遺伝子療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 14770891
研究機関福井大学(医学部)

研究代表者

伊藤 聡久  福井大学, 医学部, 助手 (60334827)

キーワード鼻茸 / アレルギー性鼻炎 / 線維芽細胞 / アポトーシス
研究概要

アレルギー性鼻炎および非アレルギー性鼻炎に合併した鼻茸由来の線維芽細胞を使用した。鼻茸由来の線維芽細胞においてCCR3の発現の報告がなかったことから、PR-PCR、Western blotsにより検討した。さらにRANTES、IL-8の細胞外放出をELISAで測定した。さらに、アポトーシスの発現とこれら因子間の関連を線維芽細胞上でのBax、CAD蛋白発現を免疫組織染色で検討し、さらにアポトーシスの発現をTunel法を用い検討した。結果、鼻茸線維芽細胞でのCCR3発現を確認した。アレルギー合併症例ではRANTES刺激によりIL-8発現は増加したが、非アレルギー症例ではIL-8発現は増加しなかった。また、IL-8による刺激では、アレルギー症例でRANTES発現は増加したが、非アレルギー症例では増加しなかった。RANTESを添付すると鼻茸線維芽細胞はアレルギー症例で有意に増殖を示したが、非アレルギー症例では増殖は認めなかった。また、アポトーシスとの関連を検討した。免疫染色の検討では、鼻茸線維芽細胞上にはBax、CADの発現は認めるものの、アレルギー性鼻炎合併群と非アレルギー群の間には差は認めなかった。さらに、鼻線維芽細胞上でのアポトーシスの発現をそれぞれ検討したが、アポトーシス細胞の発現率に有意な差を認めることは出来なかった。以上よりアレルギー合併では線維芽細胞自体にCCR3を介したIL-8とRANTESのオートクライン効果、相乗効果が存在すると考えられ、それにより鼻茸形成などのアレルギー炎症の遷延化、難治性鼻茸症例の一因となっていると考えられる。さらに、難治性鼻茸を積極的に制御するために、Bax、CADを遺伝子導入しアポトーシス誘導を検討したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山田 武千代: "鼻茸の発症メカニズムとRANTES"アレルギー科. 10. 106-110 (2000)

  • [文献書誌] 藤枝重治: "IgEとアレルギー性鼻炎"耳鼻咽喉科・頭頚部外科. 第74巻7号. 429-432 (2002)

  • [文献書誌] 藤枝重治: "第4回好酸球と鼻茸の成因に関する研究会"耳鼻咽喉科展望. 第45巻3号. 243-244 (2002)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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