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2002 年度 実績報告書

ラットぶどう膜炎モデルを用いた眼内炎症制御因子に関する分子解析

研究課題

研究課題/領域番号 14770949
研究機関信州大学

研究代表者

太田 浩一  信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70262730)

キーワードエンドトキシン / ぶどう膜炎 / 前房水 / NF-kappa B / RT-PCR / 虹彩・毛様体
研究概要

A) ラットぶどう膜炎におけるNF-kappa Bの発現に関する研究
1) ラットの足底にリポポリサッカリド(LPS)を投与し、投与後3,6,12,24,48時間めに、ラットの眼より前房水を採取した。前房水中の6,12,24,48時間めの蛋白量増加を、24、48時間での好中球、単球を主体とした有意な炎症細胞増加を認めた。24時間めには病理標本(ヘマトキシリン・エオジン染色)でも前房および虹彩毛様体における細胞浸潤が確認できた。
2) 虹彩・毛様体組織より核を抽出し、NF-kappa Bに対する抗体を用い、アイソトープによるゲルシフトアッセイを試みた。しかし、各時点でラット5匹10眼からの組織からは充分な量がとれず、評価は困難であった。
3) そこで、LPS投与後のラットを灌流固定し、虹彩・毛様体を抗活性型NF-kappa B抗体で染色した。LPS投与後3,6時間めの虹彩・毛様体では上皮細胞・実質細胞に著明な発現がみられた。24時間めでは著しく減少していた。
4) 次に、NF-kappa Bが遺伝子発現を制御していると考えられている炎症性サイトカインに関してはリボヌクレアーゼプロテクションアッセイを用いて、それらの遺伝子発現をみた。LPS投与3,6時間めにinterleukin (IL)-1beta, IL-6, tumor necrosis factor-alphaの増加が明らかとなった。
以上より、LPS投与後の虹彩・毛様体では炎症性サイトカインの制御因子であるNF-kappa Bの活性化が免疫組織化学的に明らかとなった。その下流のサイトカインの遺伝子発現もゲルシフトアッセイにて明らかとなった。
来年度はNF-kappa B発現を抑制しうる薬剤の投与で、炎症が抑制できるかを検討する。また、他の制御因子に関してはマイクロアレイ法による検討を予定している。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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