研究概要 |
3週令のSDラットにビタミン欠乏食を与えて、角化モデルとしてビタミンA欠乏モデルを作成した。その結果、血中内のall-trans retinol濃度は欠乏食投与後6週目までは、投与前のレベルを維持していたが、9週目には急激に低下し、9週目ころより点状表層角膜症が出現し、経過とともに眼球乾燥症が増悪した。角膜の臨床所見の進行とともに、TG-1の酵素活性は上昇し、TG-2の酵素活性はあまり変化しなかった。さらに、northern blotting法では、この角化モデルにおいて、TG-1 mRNAは発現が増強し、TG-2 mRNAの発現は減弱することが確認できた。(第27回角膜カンファレンスにおいて発表2003) I型トランスグルタミナーゼモノクローナル抗体を用いた免疫組織化学染色では、ビタミン欠乏食投与後9週目の角結膜組織の表層に陽性染色が観察された。 In situ hybridizationでは、II型トランスグルタミナーゼが基底細胞層において強く発現することが確認された。(第27回角膜カンファレンスにおいて発表2003) マイクロアレイ法を用いた異常発現遺伝子検索をおこなったところ、ビタミン欠乏症投与後12週目のラット角膜において上昇していたものとしては、apolipoprotein D, interferon induced protein, RB13-6 antigen, galectin-7, protein-glutamine gamma-glutamyltransferase, lymphotoxin gene, tumor necrosis factor, beta dcfensin-2などがああり、低下していたのものしては、annexinIII, amonipeptidase B, lens membrane protein, cysterine dioxygenase, calpain small subunit 1, Sprague-Dawley tissue factor protein, lens epithelial cell leucine-rich putative DNA-binding proteinなどがあった。
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