本研究は唾液腺細胞にgap junction構成タンパク質であるconnexinやtight junction構成タンパク質であるcaludinやocculdinに対してantisenseを作用させた際の変化を検討することを目的としている。平成16年度も引き続きラット耳下腺腺房細胞由来細胞であるPC10細胞にgap junction構成タンパク質であるconnexin32のantisenseを作用させた際の変化を検討した。その結果、connexin32をantisenseでblock後にトリパンブルー染色にて死細胞が増える傾向があった。これらの結果と前年度までの結果より唾液腺においてgap junction構成タンパク質であるconnexin32は1)細胞増殖、2)細胞死の抑制、に関与していることが考えられた。2)の細胞死がアポトーシスであるか否かをTUNEL法やフローサイトメトリーを用いて検索したところ、アポトーシスの分画が増加しており、connexin32のblock後にはアポトーシスを起こしている可能性が示唆され、この結果を現在、投稿準備中ですある。
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