研究概要 |
1.チェアサイドで簡便かつリアルタイムに咬合紙記録の咬合接触像を定量的に評価するために,カラーイメージスキャナとパーソナルコンピュータから構成されるシステムを構築した.咬合紙の咬合接触像の判定については,カラーイメージスキャナを介してディジタル画像化したのち,パーソナルコンピュータ上で適切な二値化閾値により画像処理,量子化する必要がある.現在,「咬合紙記録における咬合接触像の評価.日本補綴歯科学会雑誌,43(2),321-327,1999.」等のこれまでの研究方法,解析データをもとに臨床応用可能な二値化閾値について検討を行っている.今後,研究協力者に対して,半調節性咬合器上で作製した白金加金製全部鋳造冠について,通報に従い咬合調整を行うと同時に、各種データを収集,解析し,二値化閾値の整合性について検討を加える予定である. 2.咬合調整を行うとき,使用する切削研磨器具の研削特性,効率等を把握していることは重要であり,本研究での咬合紙記録評価システムを完成させる上で、これらの研削データを反映させることはきわめて有意義である.そこで,歯科用貴金属を中心とした研削用試料に対し,各種切削研磨器具を用い研削条件のパラメータを変化させたときに得られる切削研磨器具の基礎的データを収集,解析するためのシステムを構築した.このシステムの構成はパーソナルコンピュータで制御したLinear Positioning Stage上に超小型・高精度CCDレーザ変位センサを設置したものであり,研削前後の試料表面性状の自動計測が可能である.今後,システムの校正を実施し,順次データを収集,ワークステーション上でデータ解析を行う予定である.
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