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2002 年度 実績報告書

口腔内病原性Candida菌の検出法を応用した新規高齢者オーラルケアの開発

研究課題

研究課題/領域番号 14771110
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

清水 統太  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90329201)

キーワード真菌 / Candida / DNA / PCR法
研究概要

真菌は、日和見感染の起因菌として最も高頻度に分離される微生物種の一つである。しかし一般的に、典型的な感染症状が現れにくく感染早期の治療が困難である場合が少なくない。一方高齢者の誤嚥性肺炎の原因にも真菌類Candida属の関与が示唆されている。従って、真菌感染の早期診断法の確立は高齢者オーラルケアを制御するために重要である。しかし高齢者の口腔内における真菌生息状況およびその病原性等に関しては不明な点が多い。そのため、口腔内に生息する真菌の検出システムを開発し、全身性疾患等の関与を検討する。
唾液より真菌を採取するため、被験者(全身性疾患、義歯装着の有無に限らず)に滅菌蒸留水を30mlにて30秒間洗口させ、洗口液を採取した。得られた口腔内容物の沈査を分離するため洗口液自体に適度な流動性を持たせる必要性があり、ムコフィリンを3ml加え、遠心分離を行い、沈査を採取した。さらに沈査に滅菌蒸留水を加え、真菌選択培地(クロラムフェニコール含有サブロー寒天培地)に播種し37℃にて48時間培養後、コロニー数(coloney forming unit ; CFU値)、径を測定し真菌感染状況を定量化した。
培養によって得られた真菌の検出率は185名中118名と約64%の高率で検出された。検出率を各年代別に比較すると60〜90歳代まではいずれも70%以上と高率であり、CFU値では20〜30歳代で1×10^2(CFU/ml)、40〜60歳代で5×10^2(CFU/ml)、70〜80歳代で7×10^3(CFU/ml)、90歳代で1.5×10^4(CFU/ml)と年齢と共に増加する傾向が見られた。
今後は得られた菌よりDNAを抽出し、PCR法を用いて菌種の同定を行うとともに全身性疾患、および難治性の口腔内疾患等への関与を検討していく。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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