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2002 年度 実績報告書

口腔ケアによる口臭除去効果に関する研究 -口腔内細菌と揮発性硫化物質について-

研究課題

研究課題/領域番号 14771208
研究機関日本歯科大学

研究代表者

田中 とも子  日本歯科大学, 歯学部, 講師 (70307958)

キーワード口臭 / 口腔内細菌 / 口腔ケア
研究概要

本研究は口腔内細菌を指標とした口腔ケアによる口臭除去効果についての基礎的実験を行うことが目的である。本年度の具体的な研究方法・成果は以下の通りである。
1.対象と方法:口腔診査を実施し、実験条件を満たす20〜30歳代の男5名を被験者として選定した。実験開始前に被験者に対して実験に関する十分な説明を行い、同意を得た。全ての被験者は実験開始1日前がら実験期間中、臭いの強い物を含まない同一内容の飲食物を摂取し、間食を摂らせなかった。また、実験期間における口腔ケアは行わなかった。
口臭測定は起床時、朝食後、昼食前、翌朝起床時に実施した。測定にはガスクロマトグラフを用い、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドを検出した。細菌測定は起床時、朝食後、昼食前後、翌朝起床時に実施した。舌表面および歯面を滅菌綿棒で擦過することにより採取した試料を滅菌蒸留水に懸濁し、混釈平板法にてCFUを算出した。培地として血液寒天培地、ブルセラ寒天培地を使用した。
2.結果
(1)口臭測定:起床時の揮発性硫化物質濃度は、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドの順で高値を示した。朝食後のこれら3種の化合物濃度は、実験開始時(起床時)に比較して有意に低下し、昼食前で再び高値を示した。翌日起床時の濃度は、実験開始時のレベルであった。
(2)細菌測定:血液寒天培地上に発育した総好気性菌数および偏性およびブルセラ寒天培地上に発育した通性嫌気性菌数は被験者によってかなりの違いがみられたため、菌数の変化について実験開始時の菌数を100%とした時の割合で評価した。総好気性菌数は朝食後で減少する傾向にあり、その後増加し翌朝起床時の時点では実験開始時に比べ有意に高値であった。偏性および通性嫌気性菌数は実験開始時に比べ、朝食後、昼食前後の各時点でそれぞれ有意に低値であった。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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