• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

新規不斉セレノニウム塩の合成とセレノニウム塩を用いる不斉炭素-炭素結合反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14771246
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

渡邉 真一  岐阜薬科大学, 薬学部, 助手 (40275095)

キーワードシクロプロパン / アルケニルセレノニウム塩 / タンデム反応 / ジアステレオ選択的反応 / 光学活性セレニド / オキシラニルケトン / 光学活性セレノニウム塩 / エナンチオ選択的反応
研究概要

本年度の研究実施計画に基づき、以下に事項について検討した。
1.塩基存在下、アルケニルセレノニウム塩と活性メチレンカルバニオンとの反応は、シクロプロパン誘導体を与えた。反応機構を詳細に検討した結果、活性メチレン化合物の電子求引性基の少なくとも1つがケトン基の場合、Michael-Favorskii型の転位を起こしビシナル位に、一方活性メチレン化合物がジエステルの場合にはジェミナル位に2つの電子求引性基を有するシクロプロパン誘導体が生成した。市販の活性メチレン化合物には限りがあるため、より応用性を拡大させる目的で、Claisen縮合により系内で直接活性メチレンカルバニオンを発生させることより反応が開始するClaisen-Michael-Favorskii型連続反応を開発した。アルケニルセレノニウム塩とエノラートアニオンとの反応を行い、この場合もFavorskii型の転位を起こすことを見出した。次に不斉補助基を有するカルバニオンとのジアステレオ選択的シクロプロパン化反応を行った。オキサゾリジノン誘導体を不斉補助基として有する活性メチレンカルバニオンとアルケニルセレノニウム塩との反応はジアステレオ選択的に進行した。
2.(2R)-10-(メチルセレノ)イソボルネオールとフェナシルブロミドとの反応より光学活性セレノニウム塩を1:1.5のジアステレオマー混合物として得た。これを塩化メチレン中水酸化リチウム存在下p-ニトロベンズアルデヒドと室温で反応させたところ、トランス-オキシラニルケトンが84%で生成したがエナンチオ選択性はわずか4%eeであった。次に10-d-カンフィル基を置換基とするC_2対称セレニドを触媒とし、水酸化リチウム存在下フェナシルブロミドとp-ニトロベンズアルデヒドとの反応を行い、オキシラニルケトンを50%、29%eeで与えた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The Formation of Cyclopropane Derivatives Bearing 1,2-Dicarbonyl Groups through Tandem Michael-Favorskii-Type Reactions with (E)-β-Styrylselenonium Triflate2005

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Watanabe
    • 雑誌名

      European Journal of Organic Chemistry (in press)

  • [雑誌論文] Michael-Type Addition of Hydroxide to Alkynylselenonium Salt : Practical Use as a Ketoselenonium Ylide Precursor2004

    • 著者名/発表者名
      Shin-ichi Watanabe
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 45・40

      ページ: 7459-7463

  • [図書] Comprehensive Organic Functional Group Transformations II Vol.2(分担執筆)2004

    • 著者名/発表者名
      片岡 貞, 渡辺 真一
    • 総ページ数
      1250(18)
    • 出版者
      Elsevier/Pergamon

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi