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2002 年度 実績報告書

ブレオマイシン肺線維症のトリガー新規TGF-β遺伝子の働き

研究課題

研究課題/領域番号 14771283
研究機関広島大学

研究代表者

熊谷 孝則  広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (70274058)

キーワードブレオマイシン / 肺線維症 / Differential Display / transforming growth factor β / 5'-RACE
研究概要

ブレオマイシン(BLM)は、扁平上皮癌や精巣癌などの治療に用いられる優れた抗癌剤であるが、副作用として重篤な肺線維症を引き起こしやすいため、その使用には制限が伴う。これまで、ヒト肺正常線維芽細胞(WI-38)を用いて、BLM投与時に引き起こされる遺伝子発現の変化を蛍光Differential Display法により解析した結果、transforming growth factor β(TGF-β)のsuperfamilyに属すると考えられる遺伝子の発現が、BLMにより誘導されることを明らかにした。しかしながら、これまでクローン化したのは3'側の一部の遺伝子であったため、本研究においては、その全長型cDNAをクローニングし、本遺伝子の機能と肺線維化との関わりを明らかにすることを目的とした。
TGF-βのsuperfamilyに属すると考えられる遺伝子の全長型cDNAをクローニングするため、まず、これまで得られている3'側の配列情報に基づき、遺伝子特異的プライマー(GSP)を2種類作成後、5'-RACE System (GIBCO BRL)を用いて全長型cDNAの取得を試みたが、クローニングできなかった。そこで、新たに4種類のGSPを作成し、Smart RACE cDNA Amplification Kit (Clontech)を用いて5'-RACEを行った結果、目的のcDNAと考えられる遺伝子断片の増幅に成功した。現在、この遺伝子断片をT-vectorにクローニングし、その塩基配列の決定を行っている。来年度(継続)は、クローニングした全長型遺伝子の機能と肺線維化との関わりを明らかにしていきたいと考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Sugiyama, M.: "The 1.6-Å crystal structure of the copper(II)-bound bleomycin complexed with the bleomycin-binding protein from bleomycin-producing Streptomyces verticillus"Journal of Biological Chemistry. 277. 2311-2320 (2002)

  • [文献書誌] Sugiyama, M.: "Molecular and structural biology of bleomycin and its resistance determinants"Journal of Bioscience and Bioengineering. 93. 105-116 (2002)

  • [文献書誌] Sugiyama, M.: "Streptomyces phospholipase A_2 : Its use in the enzymatic measurement of calcium(II) ion content"Actinomycetologica. 16. 17-20 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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