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2002 年度 実績報告書

新規Rasインヒビターの細胞増殖制御メカニズムの解明と細胞癌化との関連について

研究課題

研究課題/領域番号 14771285
研究機関長崎大学

研究代表者

尾崎 恵一  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50252466)

キーワードRas / MAPキナーゼ / FGF / フィードバック・インヒビター
研究概要

ショウジョウバエSproutyは、チロシンキナーゼ型受容体を介したERK-MAPキナーゼ系活性化シグナルを抑制するRasインヒビターとして報告されたが、その阻害様式の詳細は明らかではない。一方、哺乳類では4種類のSproutyアイソフォームが存在し、よく保存されたC末側に比べるとN末側のホモロジーが低く、各Sprouty分子間には機能的多様性があると考えられた。そこで、全Sprouty mRNAの発現機構を検討すると共に、アイソフォーム共発現系における各Sprouty間の相互作用やERK系シグナルに対する影響をトータルに解析することで、哺乳類SproutyによるERK系シグナル抑制機構の解明をめざしている。
マウス繊維芽細胞に対して増殖因子刺激を行うことで、各種Sprouty mRNAの発現は一過性に誘導されたが、そのピークに達する時間はアイソフォームによって差が見られた。また、293T細胞等での各Sprouty単独過剰発現系では、Grb2やSOS-1等との結合親和性や増殖因子刺激によるSprouty自身のチロシンリン酸化レベルなどがアイソフォーム間で異なっていたが、どのSproutyもFGFによるERK系の活性化を抑制した。更に、各Sprouty遺伝子のコトランスフェクションによる複数のアイソフォーム共発現系において、SproutyはC末側のシステインリッチ領域を介してヘテロオリゴマーを形成し、ERK系活性化シグナルに対する抑制効果はアイソフォーム共発現により増強された。
1種類の分子種のみであるショウジョウバエSproutyに対して、4種類存在する哺乳類Sproutyは、C末側でヘテロ複合体を形成し、N末側でアイソフォーム特異的な標的分子と相互作用することで、よりフレキシブルに機能している可能性がある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tanimura, S.et al.: "Prolonged nuclear retention of activated extracellular signal-regulated kinase 1/2 is required for hepatocyte growth factor-induced cell motility"J.Biol.Chem.. 277. 28256-28264 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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