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2003 年度 実績報告書

膵臓及び甲状腺に特異的に発現する内在性レトロウイルスの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 14771331
研究機関琉球大学

研究代表者

杉本 潤  琉球大学, 大学院・医学研究科, 助手 (10315476)

キーワードヒト内在性レトロウイルス / 膵臓 / 甲状腺 / モノクローナル抗体 / ポリクローナル抗体 / 免疫組織染色法
研究概要

膵臓及び甲状腺で発現しているHERV遺伝子(ERVE1)の生理的役割を明らかにするため、ERVE1特異的モノクローナル抗体の作製を目指した。本年度はスクリーニング精度を上げるため、スロットブロット法を応用した検出法を取り入れ、2880のハイブリドーマのスクリーニングを行った。この結果、抗原としたERVE1-GST融合蛋白のGSTに対するハイブリドーマ細胞を2クローン単離・同定することが出来たが、ERVE1に対するハイブリドーマ細胞は得られなかった。トータルで約1万のハイブリドーマを検定したことになるが、目的のハイブリドーマ細胞が単離できない原因は明らかではない。現段階でこの問題に対処する方法として、より一層大規模なスクリーニングの遂行が必要と考える。
迅速な目的(膵臓または甲状腺組織におけるERVE1タンパク発現の有無の確認)達成のため、平行してポリクローナル抗体の作製を行った。得られたポリクローナル抗体は、免疫沈降、ウエスタンブロット法のいずれにも応用可能な抗体であった。さらに、このERVE1特異的ポリクローナル抗体を用いて、ヒト膵臓・甲状腺の切片に対し免疫組織染色法を行った。幾つかの条件を検討したが、現在までのところ比較対照血清と明瞭に区別される染色シグナルは得られていない。また、膵臓・甲状腺組織由来の細胞抽出液を用いてウエスタンブロット法を試みた結果、予想されるサイズの位置に弱いシグナルを認めた。以上の結果から、in vivoの系で特異的シグナルを検出できなかった原因は、サンプル個人間での発現の違い、標本処理までの時間経過による目的蛋白の変成、または現条件での免疫組織染色法の検出限界などが考えられる。今後、in vivoにおける発現の有無を明らかにするため、複数のサンプルを検討する、複数の抗体を作製・吟味するなどの対策が必要と思われる。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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