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2004 年度 実績報告書

イソプレニル基を有するビタミン類の誘導体化による新規治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 14771346
研究機関福岡大学

研究代表者

松永 和久  福岡大学, 薬学部, 助手 (90320308)

キーワードビタミンK_2 / menaquinone-4 / 抗癌剤 / ハイドロキノン / アポトーシス / caspase-3 / プロドラッグ / Des-γ-carboxy-prothrombin
研究概要

Des-γ-carboxy-prothrombin (DCP)産生肝細胞癌に対してビタミンK_2 (MK-4)が増殖抑制効果と門脈湿潤抑制効果を有することが極めて最近報告され、副作用が少ない肝癌の治療・再発抑制薬として期待されている。本研究室では、MK-4の活性体であるビタミンK_2ハイドロキノン(MKH)にDimethylglycine (DMG)をエステル結合させた誘導体を合成し、MKHの薬物送達上の問題点(易酸化性、水難溶性)を克服し、非還元的に活性部位に薬物送達できる水溶性プロドラッグとして機能することを既に報告している。
平成16年度は、上記MKH誘導体について抗腫瘍効果の検討を行った。MKH誘導体の癌細胞増殖抑制効果を^3H-thymidine取り込みにより評価し、DCP産生肝癌細胞のHepG2に対してMK-4より優れた増殖抑制効果を有すること、DCP非産生肝癌細胞のHep3Bに対しても優れた増殖抑制効果を有することが明らかになった。イソプレニル基を有しないビタミンK_1ハイドロキノン誘導体による細胞増殖抑制効果は低く、イソプレニル基が必要であることが明らかになった。Hep3B細胞を用いて、DNA断片化とcaspase-3活性の検討を行い、MKH誘導体の細胞増殖抑制効果がcaspase-3活性化経路を介するアポトーシス誘導によることが明らかになった。また、MKH誘導体のcaspase-3活性化速度はMK-4に比較して速やかであり、MK-4とは異なる機構でアポトーシスを誘導することが示唆された。
さらに、MK-4が効果を示さない胃癌、大腸癌等の癌細胞に対しても、MKH誘導体は細胞増殖抑制効果を有していることが明らかになった。
投与されたMKH誘導体は体内で代謝され、安全性が確立しているMK-4とDMGに変換されるため、安全性の高い抗腫瘍薬となることが期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 産業財産権 (1件)

  • [産業財産権] ビタミンKヒドロキノン誘導体を用いる癌治療剤および再発予防剤2005

    • 発明者名
      高田 二郎, 松永 和久, 加留部 善晴, 松原 美砂
    • 権利者名
      学校法人福岡大学
    • 産業財産権番号
      特願2005-022301号
    • 出願年月日
      2005-01-28

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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