本研究の目的は、1.産褥早期における復古性変化の縦断的観察を行い、回復のパターンおよび観察の視点を明らかにすること。2.産褥早期のおける進行性変化の縦断的観察を行う。3.これらにより産褥期のフィジカルアセスメントツールの作成を行うことである。 本年度は下記の通り実施した。 研究方法と測定用具の決定を行った。測定用具は、産褥期にある女性の身体の観察ツールおよび、心理的状態とセルフケアに関するインタビューガイドである。さらに子宮及び乳房の状態を客観的に評価する機器として、測定用具(機器)として超音波診断装置Sonosite180Aセットを購入した。 身体の観察ツールは進行性変化と退行性変化の大きく2視点より構成した。退行性変化である子宮復古の観察は、触診による主観的観察法と、超音波診断装置による客観的観察によりデータを得ることとした。心理的状態に関してはエジンバラ産後うつ病調査票、および母親の心配尺度(Maternal Concern Questioneire)を用いた。 調査協力施設を選択し、協力を依頼した。調査の対象者は、妊娠・分娩期に低リスクであった褥婦とし、対象者への依頼は産褥1〜3日に行った。倫理的配慮として、調査協力に関する説明を、文章と口頭によって行い、同意書にサインを受けた。研究への参加は自由参加であり、プライバシーの保護、研究参加の途中辞退は自由であること、参加しない場合も看護ケアに差はないことをあわせて説明した。 第1次調査として、上記の産褥観察ツールに従い、産褥入院期間中継続してデータを収集中である。データ入力および分析は、データ収集と平行して行っている。
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