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2002 年度 実績報告書

力学的エネルギー利用の有効性からみた高齢者の歩行能力評価

研究課題

研究課題/領域番号 14780008
研究機関電気通信大学

研究代表者

岡田 英孝  電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (20303018)

キーワード高齢者 / 歩行 / 動作分析法 / 力学的エネルギー / 歩行能力評価
研究概要

本研究の目的は,動作分析法を用いて高齢者の歩行における力学的エネルギー利用の有効性について検討し,(1)その決定要因をバイオメカニクス的に明らかにすること,(2)エネルギー論的観点から高齢者の歩行能力評価の可能性を探ることである.61〜86歳の健康な高齢男性25名(74.5±6.7歳)に歩行路上で4種類の速度での歩行(自由歩行,緩歩,速歩,最速歩行)を行わせ,側方から高速度VTRカメラで撮影を行なった.また,歩行路に埋設したフォースプラットフォームを用いて歩行中の支持脚に作用する地面反力を測定した.実験により得られたVTR画像を解析用VTRデッキから画像処理ボードを介してパソコンに転送し,ディジタイズにより矢状面における身体各部の2次元座標を算出した.身体を剛体リンクモデルにおき,身体各部の座標値と地面反力データより逆動力学解析法をもちいて,下肢のキネティクス変数を算出した.その結果,現在までに高齢者の歩行について以下のような知見を得ている.
1.足関節では離地前の正のパワー発揮(足底屈筋群のコンセントリックなパワー),膝関節では接地直後および遊脚期の負のパワー発揮(膝伸展筋群および膝屈曲筋群のエキセントリックなパワー),股関節では遊脚期の正のパワー発揮(股屈曲筋群のコンセントリックなパワー)が大きかった.
2.歩行速度の増加にともない正および負仕事のいずれにおいても,足関節の貢献度が小さくなり,膝および股関節の貢献度が大きくなる傾向がみられた.
3.歩行速度の増加にともない力学的エネルギー利用の有効性が低下する傾向がみられた.
15年度は研究を継続して行い、青年男性(対象群)について同様の分析を行う.高齢者と青年の分析結果を比較することにより,高齢者の特徴を明らかにし,高齢者の歩行能力の評価方法について検討する予定である.

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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