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2002 年度 実績報告書

ポリメトキシフラボノイド類の新機能の検索-病態ラットを用いて-

研究課題

研究課題/領域番号 14780085
研究機関中村学園大学

研究代表者

金丸 知代  中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (50291836)

キーワードポリメトキシフラボノイド類 / タンゲレチン / ノビレチン / ラット / チトクロムP450 / 代謝 / 糖尿病
研究概要

本年度はまず、ポリメトキシフラボノイド類であるタンゲレチンおよびノビレチンを用いてこの代謝に関与するチトクロムP450(P450)分子種を明らかにすることを目的とし、ラット肝ミクロゾーム(Ms)によるin vitro代謝について検討した。
その結果、タンゲレチンは4種類(M-1、M-2、M-3、M-4)、ノビレチンは5種類(M-1、M-2、M-3、M-4、M-5)の代謝物が生成され、タンゲレチンの未処理MsではM-1が、ノビレチンの未処理MsではM-2が最も多く生成されていた。次に、P450誘導剤の影響を調べたところ、タンゲレチンでは、フェノバルビタール(PB)前処理でM-1およびM-2の生成が増加したのに対し、3-メチルコラントレン(MC)前処理でM-3およびM-4の生成が増加した。一方ノビレチンでは、PB前処理でM-2およびM-3の生成が増加し、MC前処理でM-1、M-4およびM-5の生成が増加した。
さらに、タンゲレチンの主代謝物(M-1、M-3)を同定するために質量分析および^1H-NMRを行なったところ、これらの代謝物の分子量は358で、タンゲレチンからメチル基が1個脱離した6-OH体および4'-OH体であることが明らかとなった。一方、ノビレチン代謝物についてはLC-MSの結果、M-1、M-2およびM-3はメチル基が1個脱離したもので、M-4およびM-5はメチル基が2個脱離したものと考えられた。
次に、ポリメトキシフラボノイド類の新機能の検索の一環として、自然発症糖尿病(WBN/kob)ラットの肝Msでのタンゲレチンのin vitro代謝を行い、健常ラットであるWistarラットと比較検討した。なお、本実験では6週齢の時点で使用したため、いずれも糖尿病が発症していなかった。その結果、主代謝物(M-1、M-3)の生成はWistarラットとほぼ同量であったが、微量代謝物(M-2、M-4)の生成がかなり減少していた。この結果より、WBN/Kobラットでは主代謝物の生成に関与するP450はWistarラットと同じであるが、微量代謝物生成に関与するP450に一部Wistarラットと異なることが示唆された。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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