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2002 年度 実績報告書

発見的な知識の構成を支援する仮想実験環境の構築

研究課題

研究課題/領域番号 14780100
研究機関神戸商船大学

研究代表者

堀口 知也  神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (00294257)

キーワード理数科教育 / 発見学習 / 構成主義 / 仮想実験環境 / シミュレータ / 可視化 / 非単調推論 / 定性推論
研究概要

平成14年度の研究計画である、仮想実験シミュレータと可視化モジュールの構築を行った.仮想実験シミュレータについては,当初,特定の分野に依存する形での設計・実装を計画していたが,新たな設計技法(部分制約解析法)の開発により,分野に依存しないシミュレータの設計・実装を行った.部分制約解析法では,任意の連立方程式(学習者の誤概念を反映した過制約/制約不足を含む可能性を持つ.また,連続的/離散的方程式であるを問わない)で表される制約集合から無矛盾な(解が一意に計算できる)部分集合を取り出す,あるいは制約集合をそれぞれ無矛盾な部分集合に分割することができる.(具体的な技法としては,連立方程式を表す制約ネットワークを,一貫性管理機構であるTMS (Truth Maintenance System)を用いながら部分グラフ探索を行っている)この仮想実験シミュレータの実現により,仮想実験環境において,学習者が入力する任意の仮説(何らかの制約違反を含む可能性が高い)を反映したシミュレーションを生成することが可能となった.この成果は,第36回知的教育システム研究会,ICCE2002において報告済みである.可視化モジュールについては,当初の計画通り,特定の分野(力学・電気)に依存する形での設計を行った.定性推論機構により,シミューレートされる誤った連立方程式(の部分集合)が,正しいものとどのような定性的差異を持つかをシステムが把握する機能(汎用)を実現し,その差異を教育的に評価するための基準を,初等力学および電気回路の分野について整備した.基準は,分野独立の部分と分野依存の部分とから構成される.可視化モジュールの実現により,仮想実験環境において学習者が誤った仮設を入力したとき,その誤りを適切に反映するフィードバックの生成が可能となった.この成果は,第37回知的教育システム研究会において報告した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 堀口 知也: "部分制約解析法による誤り方程式のシミュレーション"第36回知的教育システム研究会資料(人工知能学会). SIG-IES-A202. 1-8 (2002)

  • [文献書誌] Tomoya Horiguchi: "PCA : Simulating erroneous equations for error-visualization"Proceedings of ICCE2002 (International Conference on Computers in Education, Dec.3-6, 2002, Auckland, New Zealand). (CD-ROM). (2002)

  • [文献書誌] 堀口 知也: "「思考実験」を支援する枠組みの提案とロバストシミュレータの実現"第37回知的教育システム研究会資料(人工知能学会). SIG-IES-A203. 33-38 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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