WBT用動画教材の追加とともに、開発したWBT学習システムのレイアウト、インターフェイスの改良を行った。新たに追加した教材は、題材(Relevant topics)として英語による地域の紹介を選び、スクリプト執筆と学習タスクの設定を行い、「Showing around our city」のタイトルで松江城、小泉八雲旧居、松江駅にて英会話場面を撮影した。撮影の際はネイティブスピーカーと学生に協力を依頼した。撮影した映像はノンリニア編集機で編集を行い、音声・画質を調整してWBT教材とした。システム改良については初年度(平成14年度)の研究で判明した動画ファイルのロードに時間がかかる問題に対処するため、動画ファイルの圧縮比を高めるなど更に設定条件を検討した。また、インターフェイスにアイコンを使うなどの改良を加えた。 作成したWBT教材はネットワークの設定の後、データをサーバに移設し動作をチェックした。アクセスは外部からもインターネットを通じて可能な設定とし、WWW上で教材データを公開した。学外からのアクセスによる動作状況を調査したところmpegファイルではダウンロードに時間がかかったため、リアルプレーヤー再生用ファイルの圧縮比を高める等調整を加えた。 作成したWBT教材は1年生の授業で試行的に利用し、学生のタスクへの取り組み状況やWBTの動作状況を調べた。アンケート結果から、WBT動画教材を利用した学習が状況把握において効果があること、学生に関連した内容が学習への動機付けを高めていることが確認された。また、アクセス速度やインターフェイスの向上などシステムの改良に必要な点を洗い出すことが出来た。 この他、国内外のCALL関連の研究会に参加して研究資料収集や研究調査、情報交換を行った。また、これまでの研究成果をまとめ、CALL研究を主とする学会で発表を行った。
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