子どもたちの「情報活用の実践力」を高めるためのツールとして、本年度は漢字かな自動変換機能を有する電子メール機能を開発した。電子メールにおける漢字表記を、学習者の学年に合わせて自動的に変換し、表示することが可能となった。電子メール機能は、専用のウェブメールシステム(ブラウザを用いたメーラー)を利用したものであり、前年度に開発した漢字かな自動変換機能を有する電子掲示板機能と融合したひとつのシステムとした。電子掲示板への参加申請等は電子メールで行われることになっており、この手続きも漢字かな自動変換による表示が可能となった。これらにより、小学生と高校生など学齢の異なる子どもたちのコミュニケーションを支援することができるようになった。 また、学習者の学年や興味・関心等によって必要とされる学習情報を予測する、学習情報予測機能として検索システムで用いられたキーワードや、リンクに含まれる単語等を蓄積し、その頻度によって学習者の興味・関心を判断する方法を採用することとした。しかし、児童生徒が検索システムで用いるキーワードには、学習情報に直接結びつかない語句や不適切な単語が含まれる。プライバシー保護の観点からも、不要な単語を蓄積することは好ましくない。この問題を解決する最適な方法を検討したが、結論には至らずシステムの実装を今後の課題とした。
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