1.英国バーミンガムでの調査結果に基づき、1920年代後半におけるリチャードソンのデザイン教育方法の発展と、美術批評家ロジャー・フライ、ハーバート・リードとの影響関係について明らかにし、その成果を論文「ハーバート・リードと英国美術教育改革」として発表した。 2.日本においてリチャードソンの教育方法を応用した教育プログラムの成果から、子どもによるマインド・ピクチャー描画の資料を電子ファイル化し、より系統的な研究を継続中である。 3.日本と英国におけるこれまでの比較教育研究の成果をまとめ、論文"Art Education in Lower Secondary Schools in Japan and the United Kingdom"として発表した。 4.日本の美術教育研究における批評的態度と方法の確立を主張する論文「対話か独自か-美術教育研究における「批評の不在」を超えて-」を発表した。 5.英国美術・デザインアーカイブでの調査等をもとに、20世紀英国美術教育における批評学習確立の背景となる、アーツ・カウシシルの方針と活動についての研究を継続中である。 6.表現の多様性と批評的探求に甲する研究を基礎として、総合大学におけ芸術教員養成プログラムの改革を推進し、その経過を「芸術支援の基礎を育てる-芸術専門課程の学生を対象とした教職科目の授業実践-」として第26回美術科教育学会にて発表した。
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