研究概要 |
本年度は、まず研究課題に関連する資料の収集にあたった。沖縄の音楽に関する文献、楽譜、テキスト、AV資料(CD、DVD、ビデオなど)、教育実践に関する論文や報告などである。 これらの資料の一部を活用し、沖縄のポビュラー音楽の特質を学ぶ授業プランを、琉球大学教育学部附属中学校講師の高橋美樹と開発・実践・評価し、日本音楽教育学会・九州地区例会で発表、実践論文にまとめた。様式の融合という沖縄のポピュラー音楽文化の特質を多様な音源の鑑賞やアレンジという創造的な活動を通して学ばせるプランであった。さらに、沖縄の音楽をたのしく学ぶプリント教材を開発し、その一部を音楽のワークシート教材集に発表した。 また一方、平成14年度の沖縄県における郷土音楽学習の実態についてのアンケート調査を、県内のほぼすべての小・中・高等学校を対象に実施した。郷土音楽学習の実施状況、実践の内容,学校外の人材の活用、指導する教員の意識、成果や課題などについての調査である。実施時期や質問項目、調輩方法などの問題もあり、十分な回収率をあげることができず、内容にも課題を残したが、沖縄県内の郷土音楽学習の実態や課題について今後の研究のベースとなる貴重なデータを得ることができた。
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