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2003 年度 実績報告書

環境中の発癌因子量の趨勢を癌死亡データから推定するための統計モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 14780175
研究機関尚美学園大学

研究代表者

華山 宣胤  尚美学園大学, 芸術情報学部, 講師 (20299853)

キーワード年齢-時代-コホートモデル / 年齢×時代別死亡率 / 環境リスク / 一般線形モデル / 対数モデル / 乳癌
研究概要

乳癌研究の分野では、初潮から閉経までの期間など、年齢に関係する要因が知られている一方、環境中のリスクへの暴露が何年も後になって病気の要因となりうることが認められるようになった。そこで、本研究では、年齢に関わるリスクと環境中のリスクの両方の趨勢を同時に見るために、年齢×時代区分別乳癌死亡率における環境効果の概念を導入した。また、乳癌死亡率の対数を年齢効果と環境効果の線形関数で表す年齢-環境モデル(Age-environment Model)を提案した。
環境効果は、時代効果やコホート効果と呼ばれるものと異なる意味を持っているが、計画行列の列空間の意味では、このモデルが、これまで(年齢×時代)データの解析に頻繁に用いられてきた年齢-時代-コホートモデル(Age-period-cohort Model)に含まれることを示した。しかしながら、日本と北欧の4国(ノルウェー、フィンランド、スウェーデン、デンマーク)で得られたデータの解析では、年齢-環境モデルは、AICの意味で、年齢-時代-コホートモデルより良い当てはまりを示した。
最尤法によって推定された環境効果から、日清戦争、第2次世界大戦、高度経済成長時代に対応した高いリスクを読み取ることができた。また、北欧4国のデータについては、フィンランドにおいてヘルシンキオリンピックを境に悪化した環境効果と、『奇跡の冬戦争』を含む時代において環境リスクが低いことを読み取ることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nobutane Hanayama: "Age-environment model for breast cancer"Environmetrics. 15. 219-232 (2004)

  • [文献書誌] 渋谷 政昭, 華山 宣胤: "年齢時代区分データによる長高齢者寿命分布の推測"統計数理. 52. (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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