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2002 年度 実績報告書

自己安定モバイルエージェントに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 14780220
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

片山 喜章  名古屋工業大学, 電気情報工学科, 講師 (10263435)

キーワードモバイルエージェント / 自己安定アルゴリズム / 故障封じ込め / 強安定アルゴリズム
研究概要

本研究の目的は,ad-hocネットワークなど,頻繁のネットワークトポロジが変化するような分散システム上で,安全かつ確実にモバイルエージェント(以下単にエージェント)を巡回させ,情報収集などの操作を行わせるかにある.
この目的を達成するために以下の2つのアプローチを考えている.
1.エージェント巡回アルゴリズムに故障耐性を持たせ,分散システムの故障に対応する.
2.障害状況を隠蔽可能な分散アルゴリズムによって構築される仮想的なトポロジ(ツリーなど)上でエージェントを巡回させる.
本研究では,これらのアプローチをにらみつつ,故障耐性のある分散アルゴリズムのパラダイムとして,自己安定アルゴリズムに焦点を絞っている.その中でも故障隠蔽性を持つ,故障封じ込めおよび強安定アルゴリズムについて考察を進めた.
今年度は,過去の成果の発表,および,モバイルエージェントに関する研究についての文献調査を主に行った.文献調査に関しては,具体的には以下の点が明らかになっている.
1.実システム上でのモバイルエージェントの,分散システム障害時の対応
大きく分けて二つの方法が提案されている.ひとつはシステム中に絶対的に信頼できるコントローラを置き,システム障害時にはコントローラによってエージェントの受ける障害を回避する.これは分散的手法とはいえない.もう一方は,エージェント周辺に大量の情報を分散配置し,障害発生時にそれらの情報を用いて正常な状態に戻す.これはエージェントのもつ情報のセキュリティ確保の点で問題があると考える.
2.モバイルエージェント巡回のための理論的アプローチ
巡回アルゴリズムとして故障耐性のあるアルゴリズムが提案されている.しかし,ランダム性を利用するなど,実ステムで応用するには若干問題を含んでいると考える.また,故障が隠蔽された仮想的なトポロジ上で,システム内を効率よく巡回するアルゴリズムが提案されている.
これらの事実から,来年度に向け分散システムの故障状況を隠蔽可能な仮想的トポロジ構成アルゴリズムの開発を進めている.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 浮穴学慈, 片山喜章, 増澤利光, 藤原秀雄: "非停止永久故障に耐性を有する自己安定生成木構成プロトコル"電子情報通信学会論文集. Vol.J85-D-I, No.11. 1007-1014 (2002)

  • [文献書誌] Y.Katayama, E.Ueda, T.Masuzawa, H.Fujiwara: "A Latency Optimal Superstabilizing Mutual Exclusion Protocol in Unidirectional Rings"Journal of Parallel and Distributed Computing -Special Issue on SELF-STABILIZING DISTRIBUTED SYSTEMS. Vol.62, No.5. 865-884 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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