研究概要 |
本年度は,前年度に引き続き,動的再構成可能なプロセッサの技術動向の調査を行いながら,動的再構成プロセッサのテスト法について考察を行った.動的再構成プロセッサは,まだ発展途上にあり,様々なアーキテクチャが提案され,試作開発されてきた.昨年度の技術動向調査の結果,モデル化の対象としていた,米国Chameleon社のプロセッサは,事実上開発が中断されたため,研究対象のモデルの変更が必要になった.一方,今年度から,これまで試作段階であった日本国内の動的再構成プロセッサが実用化,、商品化されるようになった.IPフレックス社のDAP/DNAとNECエレクトロニクス社のDRPである.両者のプロセッサ・アーキテクチャは異なるものの,基本構成はほぼ同じ「粗粒度密結合型プロセッサ」を核とする構成であることから,本研究では,これら2種のプロセッサの基本となるアーキテクチャモデルを検討した.その上で,動的再構成プロセッサ・モデルに対するテスト法について考察した.また,来年度の評価実験に備えて,シミュレーション環境の構築を行った.来年度は,構成要素の個々のテスト法を具体化し,全体としてのテストコンフィギュレーション,テスト系列の提案,有効性の評価を目指す.
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