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2003 年度 実績報告書

並列計算に適した行列最適化アルゴリズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 14780250
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

堀 玄  独立行政法人理化学研究所, 脳信号処理研究チーム, 研究員 (60322658)

キーワード並列計算 / 行列計算 / 最適化 / 信号処理 / 制御理論 / 固有値問題 / 同時多角化 / 独立成分解析
研究概要

直交行列の最適化問題を対称行列の最適化問題に変換する方法を提案した。具体的には、対称行列を固有値分解すると直交行列が得られるが、それを固有値分解すると得られる直交行列が元の直交行列の最適化問題の解になるような対称行列を解に持つ対称行列の最適化問題に変換する。変換して得られた対称行列の最適化問題を解き、得られた対称行列を固有値分解することによって、元の直交行列の最適化問題の解が得られる。
直交行列の最適化問題を対称行列の最適化問題に変換することには、以下に述べるようなメリットがある。まず、直交行列の最適化問題は、直交行列全体のなす空間が線形空間をなしていないため、直交性を保ちながら時間発展する更新則を設計すること自体が難しく、また多くの場合更新則が行列の積の形になるため更新に必要な計算量が大きくなる。これに対して、対称行列の最適化問題は、対称行列の空間が線形空間をなしているため、対称性を保ちながら時間発展する更新則が設計しやすく、更新則が行列の和の形で表せるため更新に必要な計算量を小さくでき、さらに行列の成分ごとの並列計算に適している。
さらに、対称行列の最適化問題を解く際に固有値を保存するような対称行列の更新則を利用すると、対称行列が収束した後の固有値分解をする際に、RQIなどの固有値のおおよその値が分かっている場合に固有値分解を少ない計算量で行えるアルゴリズムを用いて、計算量を減らすことができる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Gen Hori: "A general framework for SVD flows and joint SVD flows"Proc.Intl.Conf.Acoustic, Speech, and Signal Processing 2003. 2. 693-696 (2003)

  • [文献書誌] Gen Hori, Jonathan Manton: "Critical point analysis of joint diagonalization criteria"Proc.Intl Workshop on Independent Component Analysis and Blind Source Separation. 1. 1095-1100 (2003)

  • [文献書誌] T.Hoya, A.Cichocki, T.Tanaka, G.Hori, T.Murakami, J.A.Chambers: "A combined cascading subspace methods and adaptive signal enhancement for stereophonic noise reduction"Proc.Intl Workshop on Independent Component Analysis and Blind Source Separation. 1. 573-579 (2003)

  • [文献書誌] T.Hoya, T.Tanaka, G.Hori, A.Cichocki, T.Murakami, J.A.Chambers: "Stereophonic noise reduction using a combined cascading subspace methods and adaptive signal enhancement."IEEE Trans.Speech and Audio Processing. (未定)(印刷中). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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